文献詳細
特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(2)1988年9月 東京
学会原著
文献概要
初診時に片眼あるいは両眼に老人性特発性黄斑円孔がみられた56例112眼と円孔の前段階の病変を疑った13例20眼を経過観察し,円孔の形成過程と形成後の変化について検討した。
1)老人性特発性黄斑円孔の前段階は,螢光眼底造影で中心窩領域にwindow defectによる過螢光がみられる臍状病巣および臍状嚢胞であった。
2)円孔の形成過程には,臍状病巣,臍状嚢胞の中央に小円孔が出現し,これが拡大するものと,臍状病巣,臍状嚢胞の隆起部辺縁に生じた裂隙が拡大し,opeculumがみられるようになるものの,2つの様式があった。
3)臍状病巣,臍状嚢胞では,後部硝子体剥離が孔形成の引き金になる場合の多いことが確認された。
1)老人性特発性黄斑円孔の前段階は,螢光眼底造影で中心窩領域にwindow defectによる過螢光がみられる臍状病巣および臍状嚢胞であった。
2)円孔の形成過程には,臍状病巣,臍状嚢胞の中央に小円孔が出現し,これが拡大するものと,臍状病巣,臍状嚢胞の隆起部辺縁に生じた裂隙が拡大し,opeculumがみられるようになるものの,2つの様式があった。
3)臍状病巣,臍状嚢胞では,後部硝子体剥離が孔形成の引き金になる場合の多いことが確認された。
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