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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻3号

1989年03月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(2)1988年9月 東京 学会原著

Lipemia retinalisの臨床的特徴について

著者: 磯貝豊1 池森康子1 中嶋みゆき1 山下晃1 真砂めぐみ1 杤久保哲男1 河本道次

所属機関: 1東邦大学医学部眼科

ページ範囲:P.371 - P.375

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 自己免疫性溶血性貧血の21歳男性と,アルコール中毒の47歳女性に,V型高脂血症と網膜脂血症が発症した。2例共,視力,視野,色覚,暗順応,ERG, EOG等視機能の異常は認めなかった。眼底所見は網膜血管の淡紅色化,および光線反射の亢進と周辺部動静脈の乳白色化に伴う血柱反射の消失,周辺部網膜血管の区別困難,脈絡膜血管による紋理増強が観察され,血中脂質レベルの改善と共にこの所見は易可逆性であった。詳細な眼底所見を観察することにより,高脂血症の程度を予測することが可能であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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