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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻3号

1989年03月発行

文献概要

臨床報告

優性遺伝性若年型視神経萎縮の一家系

著者: 吉田晃敏1 太田勲男1 奈良諭一1 福井康夫1

所属機関: 1旭川医科大学眼科

ページ範囲:P.435 - P.440

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 典型的な優性遺伝性若年型視神経萎縮の一家系(4世代,7人)を報告した。発端者は8歳の女性で,両眼の低視力,第3色覚異常および視神経乳頭耳側の蒼白化と視神経繊維束欠損を認めた。また,single flash ERG,螢光眼底造影および硝子体螢光測定の結果は,いずれも正常であった。家系内調査の結果,発端者の母,伯母とその娘,祖父とその弟および曾祖母に同様の症状を認めた。
 本症においては,さまざまな程度に視神経乳頭耳側の蒼白化および視神経繊維束の欠損が生じることがわかり,螢光眼底造影検査および硝子体螢光測定の結果から血液網膜柵ならびに血液視神経乳頭間の柵機能は,他の視神経疾患と異なり正常に保たれていることが推測された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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