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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻4号

1989年04月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(3)1988年9月 東京 学会原著

老人性円盤状黄斑変性と硝子体出血

著者: 青木孝一1 沼賀哲郎1 木村保孝1 新田安紀芳1 野口傑1

所属機関: 1群馬大学医学部眼科

ページ範囲:P.493 - P.497

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 過去6年6ヵ月間に経験した老人性円盤状黄斑変性(SDMD)260例285眼のうち硝子体手術を行った症例が11例11眼あり,全例が網膜色素上皮下血腫型であった。この間の全SDMDのうち,網膜色素上皮下血腫型は42例42眼あった。そのうち,21例21眼(50%)で硝子体出血が生じた。網膜色素上皮下血腫型は拡大傾向の強いものほど,硝子体出血の頻度が増大した。とくに,赤道部付近まで及ぶほど大型化した13例では,大量の硝子体出血を生じて,その8割以上で自然吸収が困難であった。硝子体手術後のSDMDは,既に沈静化しており,再燃する例はなかった。硝子体手術は、視機能改善の上で有効であり,比較的安全な治療手段であることから,早期手術の適応であると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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