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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻4号

1989年04月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(3)1988年9月 東京 学会原著

網膜色素変性症の遺伝子診断

著者: 三国郁夫1 平井莞二2

所属機関: 1東海大学医学部眼科 2東海大学分子生物学

ページ範囲:P.515 - P.517

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 網膜色素変性症の遺伝形式として三種類がある。常染色体劣性,常染色体優性,伴性劣性である。臨床検査と家系の調査をおこなってもこの3種類の鑑別は困難でおのずと限界がある。
 今までのこれらの鑑別された症例は確実な症例から選びだされたものであり従って従来の発生頻度は少な目に表わされた傾向があった。発生頻度は松永(3%),Ammann (1%),François (4.5%)であった。Bhattacharya SS (1984)が発表したRestriction Fragment Length Polymorphysm(RFLP)を用いて私共は健康人および網膜色素変性症の疑いのある患者の末梢白血球からDNAを抽出し,クローン化DNA (L1.28)をプローブDNAとして,ハイブリダイゼーションパターンより伴性劣性遺伝かどうか判定をした。
 15例の検査例のうちで,臨床的に網膜色素変性症と考えられた者は8例であった。このうち9kbを示した伴性劣性遺伝は2例。9kb,12kbを示したcarrierは1例であった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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