文献詳細
特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(3)1988年9月 東京
学会原著
文献概要
網膜色素変性症の遺伝形式として三種類がある。常染色体劣性,常染色体優性,伴性劣性である。臨床検査と家系の調査をおこなってもこの3種類の鑑別は困難でおのずと限界がある。
今までのこれらの鑑別された症例は確実な症例から選びだされたものであり従って従来の発生頻度は少な目に表わされた傾向があった。発生頻度は松永(3%),Ammann (1%),François (4.5%)であった。Bhattacharya SS (1984)が発表したRestriction Fragment Length Polymorphysm(RFLP)を用いて私共は健康人および網膜色素変性症の疑いのある患者の末梢白血球からDNAを抽出し,クローン化DNA (L1.28)をプローブDNAとして,ハイブリダイゼーションパターンより伴性劣性遺伝かどうか判定をした。
15例の検査例のうちで,臨床的に網膜色素変性症と考えられた者は8例であった。このうち9kbを示した伴性劣性遺伝は2例。9kb,12kbを示したcarrierは1例であった。
今までのこれらの鑑別された症例は確実な症例から選びだされたものであり従って従来の発生頻度は少な目に表わされた傾向があった。発生頻度は松永(3%),Ammann (1%),François (4.5%)であった。Bhattacharya SS (1984)が発表したRestriction Fragment Length Polymorphysm(RFLP)を用いて私共は健康人および網膜色素変性症の疑いのある患者の末梢白血球からDNAを抽出し,クローン化DNA (L1.28)をプローブDNAとして,ハイブリダイゼーションパターンより伴性劣性遺伝かどうか判定をした。
15例の検査例のうちで,臨床的に網膜色素変性症と考えられた者は8例であった。このうち9kbを示した伴性劣性遺伝は2例。9kb,12kbを示したcarrierは1例であった。
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