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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻4号

1989年04月発行

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(3)1988年9月 東京

学会原著

糖尿病性網膜症の悪化と血糖コントロールとの関連性—HbA1値の累積効果

著者: 船津英陽1 山下英俊2 北野滋彦3 堀貞夫3 大橋靖雄4

所属機関: 1三井記念病院眼科 2東京大学医学部眼科 3東京女子医大糖尿病センター眼科 4東京大学医学部中央医療情報部

ページ範囲:P.557 - P.560

文献概要

 2年間以上経過観察した糖尿病患者の内,血糖コントロール状態の指標であるHbA1値および空腹時血糖値を1年間に10回以上測定した211例,422眼を対象に,糖尿病性網膜症の悪化と経時的な血糖コントロール状態との関連性について統計学的に解析した。解析にはCoxの重回帰型生命表法を用い,過去1〜2カ月間の血糖コントロールの指標であるHbA1値の網膜症に対する累積効果について検討した。
 糖尿病性網膜症の悪化にはHbA1値を指標とする血糖コントロールが強く影響していた。HbAl値はその累積期間が長くなるほど網膜症の悪化との関連性が強く,過去7〜8カ月間以上の血糖コントロール状態の累積効果が糖尿病性網膜症の悪化に最も影響を与えていた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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