特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(3)1988年9月 東京
学会原著
トラベクロトミーのprospective study—術後6ヵ月目および12ヵ月目の成績
著者:
湖崎淳1
根木昭1
寺内博夫1
奥平晃久1
谷原秀信1
竹内篤1
風間成泰1
市岡尚1
永田誠1
三木弘彦2
山岸和矢2
竹内正光2
沖波聡3
石郷岡均3
森秀夫3
岡田守生3
中野徹3
市岡博4
市岡伊久子4
木村英也4
田中康裕5
泉谷昌利5
池田定嗣6
山岸直矢7
所属機関:
1天理よろづ相談所病院
2関西医科大学
3京都大学
4松江日赤病院
5和歌山日赤病院
6池田眼科
7山岸眼科
ページ範囲:P.569 - P.572
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原発開放隅角緑内障,及び水晶体偽落屑症候群を伴う開放隅角緑内障に対するトラベクロトミーの手術成績を評価するため,7施設において同一のプロトコールに従い,プロスペクティブスタディを施行した。対象は1987年8月までの1年間にトラベクロトミーを施行した症例のうち,(1)手術既往歴がない,(2)点眼治療のみでは眼圧が20mmHg以下にコントロールできない,(3)視野に緑内障性の変化が認められる,(4)視神経乳頭に緑内障性陥凹が認められる,の4項目を全て満たす101例145眼である。眼圧コントロールは術後6ヵ月目では89%,12ヵ月目では82%であった。 術後眼圧コントロールが良好であっても視野変化の進行する症例が認められた。このことより,緑内障のある眼にとって機能的に安全な眼圧というものを考慮する必要があると思われた。