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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻4号

1989年04月発行

文献概要

臨床報告

電気眼振応用の他覚的視力検査13年間の経験

著者: 真壁禄郎1

所属機関: 1フランクフルト大学眼科

ページ範囲:P.645 - P.649

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 1.新型Jung電気眼振装置を用い投影面の中央に検査距離155cmで直径5mm (視角11分)の光点視標を投影し,視運動性眼振が抑制される視標の最小輝度を測定した。弱視を除く種々疾患の非詐盲患者444眼につき自覚視内と比較して基準曲線を作製した。
 2.投影面一杯に廻転点状模様を投影,眼振が誘起される最小輝度を測定し,視力と比較した。確実に眼振は起こるが,測定値の分散が大きい欠点があった。
 3.詐盲患者の他覚的視力検査には,眼振誘起法でおおよその見当をつけてから,眼振抑制法を用いれば過失が少ない。179眼302眼で他覚的視力に較べ自覚的視力が著しく低く詐盲の証明となった。うち71眼は自覚視力は眼前手動以下に低下していた。56例は片眼性,123例は両眼性であった。
 4.眼振投影面の中心部を隠蔽して視運動性眼振を記録することにより、求心性視野狭窄を伴う詐盲を見破れた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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