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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(4)1988年9月 東京 学会原著

原田病におけるステロイド療法の検討

著者: 笹本洋一1 大野重昭1 池田祥子1 松田英彦1

所属機関: 1北海道大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.695 - P.698

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 北大眼科を受診した原田病患者の新鮮例37例を対象として,ステロイド療法における炎症の推移及び視力予後について比較検討を行った。ステロイド療法は,パルス療法群12例,大量投与群18例,全身投与を行わないで,局所のみの局所投与群7例の3群に分けられた。その結果,1.パルス療法群と大量投与群を合わせたステロイド剤大量全身投与群の方が,局所投与群よりも6ヵ月後の前房炎症が少なかった。2.パルス療法群と大量投与群を合わせたステロイド剤大量金身投与群の方が,局所投与群よりも最終視力が良好であった。3.ステロイド剤大量全身投与群のうちパルス療法群と大量投与群では,6ヵ月後の前房炎症,及び最終視力について差がないことがわかった。以上より,原田病において,ステロイド剤大量全身投与は有効な治療法であることが再確認された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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