icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(4)1988年9月 東京 学会原著

アトピー性皮膚炎に伴った網膜剥離の検討—外傷との関連性について

著者: 長崎比呂志1 出田秀尚1 上村昭典1 石川美智子1 吉野幸夫2

所属機関: 1出田眼科病院 2東京医科歯科大学眼科

ページ範囲:P.725 - P.728

文献購入ページに移動
 過去9年間に,アトピー性皮膚炎を伴った網膜剥離16例22眼を経験した。うち17眼に硝子体基底部のテント状剥離を伴った硝子体基底部裂孔があり,そのうち3眼は赤道部に変性巣とは別の裂孔を伴っていた。これらは臨床的または実験的な外傷性裂孔と一致していた。外傷を示唆する隅角離開を10眼,水晶体亜脱臼を3眼,風車状白内障を5眼に認めた。これらの患者の性癖を調査すると,アトピー性皮膚炎で網膜剥離を伴わないコントロール群に比べて,眼を叩く性癖を持つ者が有意に多かった。以上より,アトピー性皮膚炎に伴う網膜剥離の主原因は外傷であると考えられ,眼を強くこすったり,叩いたりしないような指導が必要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら