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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(4)1988年9月 東京 学会原著

Qスイッチ型Nd-YAGレーザーの網膜硝子体疾患への応用

著者: 岸茂1 松本結香2 竹村恵3 矢野久仁子1 和田秀文1 北川康介1 玉井嗣彦1

所属機関: 1高知医科大学眼科 2高知県立西南病院眼科 3高知県立安芸病院眼科

ページ範囲:P.729 - P.733

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 種々の網膜硝子体疾患12例(13眼)に対し,Qスイッチ型Nd-YAGレーザーとPeyman硝子体用コンタクトレンズ,もしくはGoldmann 三面鏡を用い,硝子体索(膜),網膜フラップの切開を行った。硝子体索(膜)切開では10眼中9眼で成功したが,牽引性網膜剥離の症例において,広範囲の硝子体癒着を伴う前後方向の牽引に対しては,ほとんど無効であった。しかし,接線方向の牽引による黄斑偏位の症例では有効な結果が得られた。網膜裂孔の3眼では全てでフラップの切開が成功し,硝子体の牽引が解除された。合併症として,硝子体索内新生血管,網脈絡膜からの出血の危険性があり,慎重に症例を選択する必要がある。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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