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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(4)1988年9月 東京

学会原著

角膜輪部デルモイド手術例の視力予後

著者: 真島行彦1 村田博之1 植村恭夫1 永本晶子2 大島崇2 松田秀穂3 秋山健一3 坪田一男4

所属機関: 1慶応義塾大学眼科 2国立小児病院眼科 3国立東京第二病院眼科 4国立栃木病院眼科

ページ範囲:P.755 - P.758

文献概要

 表層角膜移植を行った角膜輪部デルモイド13例13眼につき,視力予後に影響する因子,特に屈折に関して検討した。13例中6例(46%)に2D以上の遠視性不同視が存在した。術後の最高視力と乱視度との関係では,最高視力0.8以上の9眼の乱視度は平均2.8D,0.7以下の4眼の平均は3.8Dで,有意の差はなかった。術後の最高視力と患眼と健眼の屈折力の差との関係では,最高視力0.8以上の9眼の患眼と健眼の屈折力の差は平均1.6D,0.7以下の4眼の平均は4.1Dで,有意の差を認めた。視力予後に関して,大きな斜乱視とともに,遠視性不同視の存在が重要と思われた。手術による乱視の減少効果は平均0.5Dと少なく,手術は美容目的となるので,弱視治療後に行うのが望ましいと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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