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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(4)1988年9月 東京 学術展示

網膜動脈閉塞性疾患2例に対する星状神経節ブロック・高濃度酸素吸入併用療法

著者: 金子敏雄1 松本匡彦1 平田昌也1 太根節直1 堀越順2

所属機関: 1聖マリアンナ医科大学 2衣笠病院

ページ範囲:P.804 - P.805

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 緒言 網膜中心動脈閉塞症は急激な血流途絶による網膜の虚血状態であり,その状態が持続すれば不可逆性の組織壊死に陥り,著しい視力低下が起こる重篤な疾患であることが知られている。今回我々は,異なった条件下で急激な視力低下をきたした2例に対し1日2回の星状神経節ブロックと50%酸素吸入療法を行った。症例1は,発症後12時間で来院,矯正視力は初診時20cm/mmが0.2(n.c)となり視野でも著明な改善を得た。症例2は,発症後5日を経過し来院。矯正視力は初診時S.I.(+)から30cm/n.dとなった。以上治療経過中の眼内血流動態,動脈血ガス分析から検討した。
 対象と方法 症例1:24歳,男性。主訴:右眼視力の急激な低下。家族歴・既往歴;共に特記すべきことなし。1987年6月20日夜テレビ観賞中,右眼視野狭窄を認めたが就寝。翌朝さらに視力の低下。視野狭窄が進んでいるのに気づき来院。眼底所見(図2);後極部網膜全体のびまん性乳白色混濁,黄斑部のcherry red spotが認められた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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