icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

臨床報告

水晶体混濁を呈したMorquio症候群の1例

著者: 平坂知彦1 山田耕士1 山本節2

所属機関: 1兵庫県立柏原病院眼科 2神戸大学医学部眼科

ページ範囲:P.837 - P.839

文献購入ページに移動
 Morquio症候群の1例を経験した。症例は19歳女性。両眼の角膜実質全層にびまん性顆粒状の点状混濁を認めた。角膜内皮細胞はspecular microscopyによる検査で平均細胞面積がやや拡大傾向を呈した。角膜上皮のPapanicolaou染色を行い,光学的顕微鏡下で空胞変性は認めなかった。また両眼の水晶体皮質下にもびまん性,大小さまざまな点状混濁を多数認めた。眼底,ERGには特に異常は認めなかった。全身的には侏儒症,短頸,樽状胸郭,小骨盤,X脚など著明な骨奇形を認めた。知能は正常であり,難聴を認めた。病態生化学的に,尿中ケラタン硫酸及びコンドロイチン硫酸排泄が増加していた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?