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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

臨床報告

網膜血行が完全に途絶をした内頸動脈閉塞症の1例

著者: 古橋久美子1 向野利彦1 石橋達朗1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学医学部眼科

ページ範囲:P.849 - P.852

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緒言
 内頸動脈などの閉塞または狭窄によって眼内循環血液量が低下し,眼球とくに前眼部に毛様充血,角膜浮腫,虹彩ルベオーシスなどの前眼部炎症様症状をきたす例は Knox1)により ocular is-chemic inflammationとして最初に報告された。
 内頸動脈閉塞症に伴う眼症状として,自覚的には一過性黒内障発作,一過性視野欠損,色視症,複視,視力障害などが,他覚的には球結膜充血,虹彩毛様体炎,血管新生緑内障,白内障,瞳孔不同,眼球運動障害などがある。眼底変化としては’網膜動脈閉塞症2〜4),虚血性視神経症5,6),高血圧性網膜症7),網膜中心静脈閉塞症8)などの症状を呈することが知られている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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