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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻5号

1989年05月発行

文献概要

臨床報告

クラミジア結膜炎の臨床像

著者: 青木功喜1

所属機関: 1青木眼科

ページ範囲:P.861 - P.864

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 最近の性行為感染症としてのクラミジア性封入体結膜炎の臨床像は,トラコーマとは異なる。このため病因診断によって確認できた症例の検討が必要である。
 我々は約5年間に一眼科診療所における91例の結膜炎患者の結膜擦過物をHeLa細胞に接種,分離培養できた70例,Micro Trakによって抗原を検出できた46例の臨床像を総括した。
 クラミジア結膜炎は性活動の盛んな年齢群を主体として感染が拡がり,出産可能な年齢期の母親を通して新生児にも感染する。好発発生月は3月,8月と11月で,結膜炎の程度は軽症は少なく,上円蓋部から上眼瞼結膜に及ぶ中等症や重症が多く,特に新生児では偽膜を形成し易い。さらに新生児は細菌の混合感染が多く,治療上細菌の分離培養も必要である。
 クラミジアの眼感染は成人型では尿道,生殖器などに続く再感染に,一方新生児では産道における初感染に分けて臨床像を理解しておくことが大切である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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