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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻6号

1989年06月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(5)1988年9月 東京 学術展示

汎網膜光凝固と後極部浮腫について

著者: 三木正毅1 小紫裕介1 三浦昌雄1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院眼科

ページ範囲:P.968 - P.969

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 緒言 糖尿病網膜症に対する網膜光凝固はもっとも有効な治療手段として一般に認められている。前増殖型および増殖型の糖尿病性網膜症に対する汎網膜光凝固(以下PRP)の治療効果もまた,現在異論のないところである。しかしながら,無効例やPRP後に視力低下をきたす例があることも問題になる事実である。ことに後極部(黄斑部)浮腫の増悪は,ときに著明な視力障害をひき起こし,大きな課題となっている。PRP後,後極部浮腫を増悪させるさまざまな要因が考えられているが,そのうちで硝子体のあり方が大きく関与しているのではないかと考え,以下の調査を行った。
 対象 対象としたのは,1985年1月〜1987年3月までに当院眼科糖尿病外来で,PRPを行った前増殖型と増殖型の糖尿病性網膜症のうち,螢光眼底撮影が可能で1年以上経過観察が行えたもの128眼である。病期病型分類では,福田分類でB-I51眼,B-Ⅱ38眼,B-Ⅲ14眼,B-Ⅳ16眼B-Ⅴ9眼であった。これらを5群,すなわち1)硝子体手術眼20眼,2)人工的無水晶体眼27眼,3)非手術眼のi)50歳未満27眼,ⅱ)50歳〜59歳27眼,ⅲ)60歳以上27眼に分類し,各群を比較検討した(表1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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