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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻6号

1989年06月発行

文献概要

Group discussion

緑内障

著者: 澤田惇1 山元章裕

所属機関: 1宮崎医大

ページ範囲:P.1056 - P.1058

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 今回は,「縁内障の視神経乳頭に関する諸問題」を主題として,北澤,岩田,澤田の司会のもと,2題の指名講演と9題の一般講演が行われた。
 指名講演Ⅰは,難波克彦(新潟大)が視神経乳頭陥凹の立体観察について述べた。視神経乳頭陥凹(cup)の開口部とその底でC/D面積比を測定し,緑内障病期および神経線維層の欠損(NFLD)との関係を検討した結果,病期の進行,NFLDの拡大とともに特にcup底の拡大が著明であることがわかった。このことからcup底のほうが障害の程度をより強く反映すると思われる。NFLDとcupとの関係から緑内障では局所の欠損+びまん性の抜けがNFLDの基本型と考えられる。stereochronoscopyでcupの経時的変化をみると,cupは全体が同時に拡大するのではなく,局所の変化が中心となり拡大することがわかった。ONHAにより測定すると正常眼のrim面積は一定でなく,乳頭面積と相関する。cupの形状は皿状,円形,台形,二峰性に分類でき,緑内障では二峰性が多く,経過観察でもcup底の変化が大きいことがわかったと述べた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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