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特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(6)1988年9月 東京 学会原著
後天色覚異常用仮性同色表の臨床的評価
著者: 山崎真澄1
所属機関: 1東京女子医科大学第二病院眼科
ページ範囲:P.1081 - P.1084
文献購入ページに移動 眼疾患に伴う後天色覚異常の検出に仮性同色表が用いられているが,その色彩学的検討は少ない。標準色覚検査表後天異常用(SPP−2)について,Zeiss RFC−3分光色彩計を用いて分光測定を行い,色混同と色弁別の二点から検討した。
青黄異常検出用文字は第三色覚異常の混同色軌跡に良く一致した。赤緑異常検出用の第12表文字4は,混同色軌跡と臨床結果より,青黄異常検出により適していた。
色弁別の点から,色差△Eは6から24NBSunitを示し,青黄異常検出用文字では△Eと誤読率との間に良い相関関係を認めた。この結果より,△Eの大きさを念頭において検査を行うことによって,後天色覚異常の大まかな程度も推定でき.疾患の経過観察に有効となることが示唆された。
青黄異常検出用文字は第三色覚異常の混同色軌跡に良く一致した。赤緑異常検出用の第12表文字4は,混同色軌跡と臨床結果より,青黄異常検出により適していた。
色弁別の点から,色差△Eは6から24NBSunitを示し,青黄異常検出用文字では△Eと誤読率との間に良い相関関係を認めた。この結果より,△Eの大きさを念頭において検査を行うことによって,後天色覚異常の大まかな程度も推定でき.疾患の経過観察に有効となることが示唆された。
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