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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻7号

1989年07月発行

文献概要

特集 第42回日本臨床眼科学会講演集(6)1988年9月 東京 学会原著

視神経炎(症)におけるカラーパターンVECPによる色覚異常の他覚的検討

著者: 藤本尚也1 安達恵美子1 柿栖米次1

所属機関: 1千葉大学医学部眼科

ページ範囲:P.1085 - P.1088

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 視神経炎(症)3例を対象に混同色を使用したカラーパターン視覚誘発電位(カラーPVECP)で他覚的に色覚を検討した。カラーPVECPはProtan,Deutan,Tritanのそれぞれのほぼ混同色を2種ずつ使用し,それらを1秒間に3回反転する市松模様を呈示しそれぞれProtan刺激Deutan 刺激,Tritan刺激と称した。P100成分の頂点潜時,振幅を測定した。自覚検査はFarnsworth-Munsell 100-hue test,panel D-15,Lanthonyのdesaturated panel D-15,標準色覚検査表第2部後天異常用(SPP Ⅱ)で施行した。自覚的に赤緑異常を示した例では,カラーPVECPの青黄系より赤緑系の混同色の反応が悪く自覚的に青黄異常を示した例では,カラーPVECPの赤緑系より青黄系の混同色の反応が悪かった。先天性赤緑異常を合併した例では後天性赤緑異常をカラーPVECPによって先天異常と判別できた。カラーPVECPによって視神経炎(症)の色覚異常を赤緑異常,青黄異常別に判別できる可能性が示された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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