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臨床報告
特発性老人性黄斑円孔に対する全周クリプトンレーザー凝固
著者: 真壁禄郎1
所属機関: 1フランクフルト大学眼科
ページ範囲:P.1153 - P.1155
文献購入ページに移動 3〜6週間前,急激に視力低下を来した特発性老人性黄斑円孔26眼に,黄斑円孔周辺の網膜隆起に沿って全周360°を赤色クリプトンレーザーで凝固した。56〜78歳の男6例,女14例,計20例の患者で,同年輩の健常者に比較して眼動脈圧が有意に高く,著明な起立性低下を示した。26眼中13眼に高度の後部硝子体剥離が証明され,他の13眼に黄斑部限局の硝子体収縮を否定できなかった。
凝固前の矯正視力は0.02〜0.5,11眼では0.16またはそれ以上であった。凝固後3〜18ヵ月の経過観察で,矯正視力は18眼に改善,1眼に悪化,7眼に不変であった。視力改善は術後1〜2週間で起こり,患者も改善を自覚した。視力改善率(69%)は約10%とされる自然改善に比べて明らかに高率である。
凝固前の矯正視力は0.02〜0.5,11眼では0.16またはそれ以上であった。凝固後3〜18ヵ月の経過観察で,矯正視力は18眼に改善,1眼に悪化,7眼に不変であった。視力改善は術後1〜2週間で起こり,患者も改善を自覚した。視力改善率(69%)は約10%とされる自然改善に比べて明らかに高率である。
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