文献詳細
文献概要
臨床報告
副鼻腔嚢胞のMRI所見
著者: 柿栖米次1 渡部美博1
所属機関: 1千葉大学医学部眼科
ページ範囲:P.1181 - P.1184
文献購入ページに移動 千葉大学医学部眼科を受診した副鼻腔嚢胞9例に対して磁気共鳴画像(MRI)を施行した。撮影条件は常電導MRIではP (300),IR (1000,350),SE (1000,60/90)で,超電導MRIではT1強調SE (440,40),IR (1500,500),T2強調SE(1500,80)にて行い,各撮影条件における副鼻腔嚢胞のMRIを検討した。副鼻腔嚢胞9例は前頭洞嚢胞1例,前頭洞・前部篩骨洞嚢胞3例,前部篩洞嚢胞2例,術後頬部嚢胞1例,後部篩骨洞嚢胞2例である。P,T1強調SE,IRでは症例により無信号から高信号領域まで嚢胞の画像は異なっていた。また,IRでは同一嚢胞内で信号領域に異なった部分があり,成分の違いによりT1値が異なっているものと思われた。一方,嚢胞による眼窩内組織への圧迫所見がこれらの画像で判別できた。T2強調SEは撮影した8例で全例均一の高信号領域を示し副鼻腔嚢胞ではT2値が非常に長いものと考えられた。
掲載誌情報