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文献概要
先天性網膜動静脈吻合症(太い動静脈の直接吻合をみるArcher分類の第3群)で網膜に強い滲出性変化を伴った症例に対し,色素レーザーによる光凝固療法を行い,奏効した。
症例は12歳男児で,1年前から右眼視力低下を訴え,眼底には著しい網膜動静脈の拡張,蛇行と後極部網膜の広汎な強い浮腫と多数の硬性白斑,滲出性網膜剥離がみられた。螢光眼底造影により,動静脈吻合が証明され,後極部の動静脈吻合部付近の異常血管瘤から,強い血管外漏出がみられた。左眼ならびに全身的には異常はなかった。
治療として,色素レーザーの577nm黄色波長を用いて異常血管へ直接凝固を行った。
螢光漏出が著明に軽減し,吻合血管の白線化と,眼底所見の改善を見た。治療前の浮腫の長期存在による黄斑部の変性のため,視力改善は得られなかったが,続発性網膜剥離の進行を予防できた。
症例は12歳男児で,1年前から右眼視力低下を訴え,眼底には著しい網膜動静脈の拡張,蛇行と後極部網膜の広汎な強い浮腫と多数の硬性白斑,滲出性網膜剥離がみられた。螢光眼底造影により,動静脈吻合が証明され,後極部の動静脈吻合部付近の異常血管瘤から,強い血管外漏出がみられた。左眼ならびに全身的には異常はなかった。
治療として,色素レーザーの577nm黄色波長を用いて異常血管へ直接凝固を行った。
螢光漏出が著明に軽減し,吻合血管の白線化と,眼底所見の改善を見た。治療前の浮腫の長期存在による黄斑部の変性のため,視力改善は得られなかったが,続発性網膜剥離の進行を予防できた。
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