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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科43巻8号

1989年08月発行

臨床報告

眼内レンズ挿入術後に発生した表皮性ぶどう球菌による慢性細菌性眼内炎の2例

著者: 木村実1 大鹿哲郎1 新家真1

所属機関: 1東京大学医学部眼科

ページ範囲:P.1293 - P.1296

文献概要

 水晶体嚢外摘出術および眼内レンズ挿入術(ECCE+IOL)後に表皮性ぶどう球菌による慢性細菌性眼内炎が65歳と62歳の女性に発症した。2例とも臨床症状が軽度であったため術後の無菌性眼内炎としてステロイドの局所投与を主体に治療を行っていたが,治療に反応しないため術後50日過ぎに前房水培養を行ったところ,表皮性ぶどう球菌が同定された。1例は抗生剤の点眼と結膜下注射のみで治癒したが,1例は硝子体手術を要した。
 ECCE+IOL後の前房内炎症が遷延する症例には,慢性細菌性眼内炎の可能性を考え,積極的に前房水培養を検討すべきと考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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