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臨床報告
夕焼け状眼底が出現した穿孔性眼外傷の1例
著者: 新城光宏1 久保町子1
所属機関: 1静岡市立静岡病院眼科
ページ範囲:P.1343 - P.1347
文献購入ページに移動 鉄片による右眼穿孔性眼外傷をきたした48歳の男性に対し,受傷当日に経硝子体的に異物除去を,水晶体全摘出術を1週後に施行した。左眼には異常所見なく,右眼に軽度の虹彩毛様体点が認められた。術後35日目に,両眼眼底にいわゆる夕焼け状眼底の出現を認めた。また,7ヵ月目以降,左眼後極部に,繰り返し限局性の漿液性網膜剥離が発症した。さらに,Leopard spot類似の顆粒状網膜下色素沈着の出現を認めた。
螢光眼底造影上,左眼黄斑部脈絡膜新生血管の存在が疑われ,レーザー光凝固術を施行し,網膜剥離の消褪をみた。
夕焼け状眼底を呈した時点で実施した螢光眼底造影所見では,限局性の脈絡膜炎の存在が推定された。本症例は明らかなぶどう膜炎所見を欠く交感性眼炎と考えられた。
螢光眼底造影上,左眼黄斑部脈絡膜新生血管の存在が疑われ,レーザー光凝固術を施行し,網膜剥離の消褪をみた。
夕焼け状眼底を呈した時点で実施した螢光眼底造影所見では,限局性の脈絡膜炎の存在が推定された。本症例は明らかなぶどう膜炎所見を欠く交感性眼炎と考えられた。
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