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臨床報告
眼球突出で発症した動脈瘤様骨嚢腫の1例
著者: 竹村美保1 三木正毅1
所属機関: 1神戸市立中央市民病院
ページ範囲:P.1395 - P.1399
文献購入ページに移動 41歳男性の右眼窩内に発生した動脈瘤様骨嚢腫(aneurysmal bone cyst)の1例を報告した。
主訴は漸時増強する無痛性右眼球突出および流涙で,所見として右眼下方転位,上転障害,視野欠損を認めた。検査所見では頭部単純撮影で眼窩上壁の骨嚢腫様骨欠損像,CTで前頭蓋底に低吸収域の硬膜外腫瘤像,MRIで高信号域の腫瘤像を示した。経頭蓋的腫瘤摘出術施行時,腫瘤壁は周辺骨に癒着しており,その内腔は血液が充満していた。組織所見では壁内に多数の血管腔,多核巨細胞を認めた。
以上の所見からaneurysmal bone cystと診断した。術後,眼球突出,上転障害は著しく改善した。
主訴は漸時増強する無痛性右眼球突出および流涙で,所見として右眼下方転位,上転障害,視野欠損を認めた。検査所見では頭部単純撮影で眼窩上壁の骨嚢腫様骨欠損像,CTで前頭蓋底に低吸収域の硬膜外腫瘤像,MRIで高信号域の腫瘤像を示した。経頭蓋的腫瘤摘出術施行時,腫瘤壁は周辺骨に癒着しており,その内腔は血液が充満していた。組織所見では壁内に多数の血管腔,多核巨細胞を認めた。
以上の所見からaneurysmal bone cystと診断した。術後,眼球突出,上転障害は著しく改善した。
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