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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻1号

1990年01月発行

文献概要

臨床報告

外傷性両側性動眼神経麻痺の1例

著者: 関谷徹治1 岩渕隆1 岡部慎一1 畑山徹1 滝口雅博2

所属機関: 1弘前大学医学部脳神経外科 2弘前大学救急部

ページ範囲:P.19 - P.22

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 交通事故による頭部鈍性外傷後に両側性動眼神経麻痺が55歳女性に発症した。一連の画像診断,電気生理学的検査を行い,その発生機序につき考察を加えた。動眼神経損傷部位として,脳幹内・海綿静脈洞よりも末梢の可能性は低いと考えられた。本症例の受傷後の眼球運動所見は,脳動脈瘤によって動眼神経が上方から圧迫された時に観察されるものと類似していた。これらのことから,頭部打撃時に,脳幹が瞬間的に上方偏位したことによって,動眼神経の上面が海綿静脈洞入口部の硬膜によって圧迫損傷された可能性が推定された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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