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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻1号

1990年01月発行

文献概要

臨床報告

単純ヘルペスが原因と思われた急性虹彩毛様体炎

著者: 吉岡正樹1 三木弘彦1

所属機関: 1関西医科大学眼科

ページ範囲:P.27 - P.30

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 角膜ヘルペスの既往があり,高眼圧と虹彩萎縮を伴う片眼性の急性虹彩毛様体炎の58歳女子の症例を経験し,血清抗体価の有意の上昇より単純ヘルペスウイルスⅠ型(HSV−1)感染が原因と思われた。
 臨床症状は,急性虹彩毛様体炎の一般的な所見を示し,さらに特徴的所見として,色素を混じた豚脂様角膜後面沈着物,瞳孔の中等度散大,眼圧の著明な上昇があり,隅角は全周色素沈着物で被われていた。病状の進展と共に虹彩後癒着と限局性の虹彩萎縮が著明になった。臨床症状は帯状ヘルペスにみる虹彩毛様体炎に類似していたが,血清抗体価はHSV−1が160〜640倍と有意に上昇し,帯状ヘルペスのそれは上昇をみなかった。
 治療はAra-Aの点滴静注で効果をみた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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