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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻10号

1990年09月発行

文献概要

特集 小児眼科診療マニュアル—私はこうしている 検査の進め方と読み

眼底検査の実際

著者: 秋山健一1

所属機関: 1国立東京第二病院眼科

ページ範囲:P.1559 - P.1561

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 小児の眼底検査は小児の年齢とどのくらい十分見なければならないかによって決まる。1歳の子どもに網膜芽細胞腫を疑って眼底検査をする場合は全麻下に行わなければならない。一方斜視の子どもの眼底検査のためにいちいち入院させることはできない。どの子どもにどの程度の眼底検査を行うかは臨床的判断になる。
 一般に子どもの眼底検査では倒像検査が主体である。それは固視が一定時間静止することが出来ないことにもよるが,それ以上に子どもでは眼底の全体像が知りたいためでもある。筆者は好んで額帯式の双眼倒像鏡を川いているが片手が空くとか立体視ができるなどの利点がある。直像鏡が使えるのは全麻あるいは睡眠下の時と3歳以上で何回か再来した後で患者と十分ラポールが取れるようになったときである。それでも乳頭周辺が辛うじて見える程度である。細隙灯に頭をつけて前眼部の検査をさせてくれる子どもがいるが,このような状況では+90Dを使った眼底検査ができる可能性があるが,普通は細隙灯による眼底検査は望むべくもない。従って倒像眼底検査が子供の眼底検査と言うことになる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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