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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻12号

1990年11月発行

臨床報告

錐体ジストロフィーの各病型と電気生理学的検査成績

著者: 岸本伸子1 緒方奈保子1 山根淳志1 金井清和1 宇山昌延1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.1829 - P.1834

文献概要

 錐体ジストロフィー38症例を眼底所見で,1) bull's eye型,2)色素沈着を伴うびまん性色素上皮萎縮型,3)色素沈着のないびまん性色素上皮萎縮型,4)脈絡膜血管萎縮型,5)眼底所見の乏しい型,に分類し各型を電気生理学的に検討した。全例で錐体ERGは低下した。bull'seye型は半数が桿体ERGとEOGも低下したが,高度障害例はなかった。びまん性色素上皮萎縮型では色素沈着を伴ったものが桿体ERG, EOGの障害が最も強く,色素沈着のないものは軽度だった。眼底所見の乏しい型は,障害はわずかだった。錐体ジストロフィーは各病型で,同じ眼底所見のものは同じ様な電気生理学的特徴を示し,本疾患の症状,経過,予後を考える際,病型別分類は有益だった。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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