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臨床報告
不全型桿体一色型色覚の姉弟
著者: 横田章夫1 妹尾正1 木村純1 辛米子1
所属機関: 1獨協医科大学眼科学教室
ページ範囲:P.1847 - P.1850
文献購入ページに移動姉では中心窩における暗所視視感度がCIE暗所視比視感度曲線に一致した。しかしpanel D−15testをpassしたこと,白色背景下における視感度測定の結果は明らかに錐体系の残存を示し,不全型桿体一色型色覚と考えられた。弟は中心窩における暗所視,白色背景下いずれの視感度測定の結果もCIE暗所視比視感度曲線に一致したが,アノマロスコープ検査でスコトピックマッチが得られず,不全型と考えられた。錐体系の障害の程度は全般的に姉に比べて弟に強かった。このような症例は完全型,不全型の診断あるいは鑑別診断に迷うことがある。
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