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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻12号

1990年11月発行

臨床報告

動眼神経麻痺に併発した異常連合現象を利用した斜視手術

著者: 大月洋1 小西玄人1 長谷部聡1 田所康徳1

所属機関: 1岡山大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1889 - P.1893

文献概要

 患眼の内直筋と眼瞼挙筋の間の異常連合現象のみられる3症例の外傷性動眼神経不全麻痺を対象に,内直筋のともむき筋に対してcounterpalsyを起こさせるように健眼の外直筋の後転に内直筋の切除を併用し健眼を故意に内転させた。その結果,外斜偏位の減少とともに眼瞼下垂の改善が得られ,さらにきわめて狭い範囲であるが両眼単一視視野が認められた。これらの結果から眼瞼下垂の改善は健眼で固視する際にcounterpalsyにより過剰なインパルスが健眼の外直筋に伝達され,同量のインパルスがHeringの法則に従い患眼の内直筋とこれと異常連合する眼瞼挙筋に伝わり眼瞼が挙上すると推察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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