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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻12号

1990年11月発行

文献概要

臨床報告

トラベクロトミーを併用した眼内レンズ移植術の術後経過

著者: 寺崎浩子1 佐井紹謙1 柳田和夫2 高良俊武2

所属機関: 1名古屋大学医学部眼科 2静岡済生会総合病院

ページ範囲:P.1903 - P.1907

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 薬物療法でコントロール不良の開放隅角緑内障に合併した白内障患者9例10眼に,トラベクロトミーと水晶体嚢外摘出術および人工水晶体移植術の同時手術を行った。平均観察期間は16か月で,術後視力は全例に改善が見られた。術後眼圧は9眼で15mmHg以下,1眼は20 mmHg以下にコントロールされた。視野検査では7眼に改善がみられた。角膜内皮細胞面積増大率は平均7.3%であり,同時手術を行うことによる中央部角膜内皮への影響は小さかった。本術式は眼圧のコントロールに有効で,早期の視力回復により患者の負担を軽減し,角膜内皮障害の少ない手術と考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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