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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

連載 眼の組織・病理アトラス・50

隅角発育異常緑内障・晩発型

著者: 田原昭彦1 猪俣孟1

所属機関: 1九州大学

ページ範囲:P.1922 - P.1923

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 隅角発育異常緑内障・晩発型は前房隅角の発育が不完全なために発症する緑内障で,早発型よりも遅れて,眼球壁が硬くなった4歳以後に発症する。従来,若年緑内障と診断されていたものの大部分がこのタイプに分類される。
 自覚症状に乏しく,軽度の眼痛,霧視,虹輪視を時々自覚する程度である。視野異常や視力低下に気づいて眼科を受診し,本症と診断される症例も多い。角膜径はほぼ正常で,前房の深さは正常か,やや深い。眼圧は25〜40mmHg程度で,60mmHgを越えるような高眼圧はまれである。視機能は発症初期には良好であるが,異常に気づいて受診した症例では,高度の視野異常,視力低下を来している場合も少なくない。このような症例では,緑内障性の視神経乳頭陥凹と萎縮とが認められる。隅角検査で隅角形成不全を認める。本症では隅角陥凹の形成が悪く,毛様体帯がほとんど認められないか,その幅が著しく狭い症例が多い(図1)。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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