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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

臨床報告

粟粒結核の治癒30年後に眼結核が再発した1例

著者: 鈴木一作1 高橋茂樹 斉藤仁 村田正敏

所属機関: 1山形大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.1962 - P.1967

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 46歳の女性に,粟粒結核の治癒30年後,眼結核が再発した。初診時の右眼底には,網膜下出血を伴う隆起性病変と色素沈着を伴う網脈絡膜萎縮巣があり,両眼底には小さな斑状萎縮巣が多数みられた。ツベルクリン反応は15×14mmであった。ツベルクリン注射後,右眼の前房と硝子体中に炎症細胞が多数出現し,右眼底の隆起性病変は約2倍に拡大した。抗結核療法後,右の前部ぶどう膜炎の所見は消失し,右眼底の隆起性病変は次第に瘢痕萎縮化した。本症例の眼底所見は,conglomerate tuberculosisの活動病変および陳旧病変と,acute miliary lesionの陳旧病変と判断された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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