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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

臨床報告

限局性網脈絡膜病変を合併した若年性関節リウマチの1例

著者: 樋口裕彦1 木村真也1 向野和雄1 谷田部道夫2

所属機関: 1北里大学医学部眼科学教室 2上都賀総合病院小児科

ページ範囲:P.1969 - P.1973

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 眼底に限局性網脈絡膜病変を伴う全身発症型若年性関節リウマチが10歳女児にみられた。右眼は乳頭部下方,左眼は血管アーケード付近に,網膜の浮腫を伴う白色の網膜下滲出性病変が存在し,網膜血管炎を伴っていた。アスピリン療法によって右眼の病変は瘢痕治癒し,左眼の病変は消失した。一般に眼科的合併症が少ないといわれている全身発症型若年性関節リウマチにおいても,網脈絡膜病変を含む眼科的検索の必要性があること,また若年性関節リウマチにおける網脈絡膜病変において,視力に障害のない症例では,アスピリンによる治療が可能であると考えた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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