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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻13号

1990年12月発行

文献概要

文庫の窓から

和蘭眼科新書(その2)

著者: 中泉行信1 中泉行史1 斉藤仁男1

所属機関: 1研医会

ページ範囲:P.2002 - P.2003

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 この「泰西眼科全書」に附された“新訳泰西眼病方序説”および“餘録”(“解悶雑記”)(これらは別に大槻玄沢手記本として故山賀勇氏により昭和39年5月,静嘉堂文庫にて発見された)にはプレンク眼科書のオランダ語訳から「泰西眼科全書」に至る,いわばプレンク眼科書の蘭訳本の輸入および翻訳事情がこと細かに記述されている。
 さて,「泰西眼科全書」は寛政11年(1799)の春に宇田川玄眞により,カナ交りの日本文に翻訳されたのであるが,訳文は誤りも多く,完全な訳ではなかったようである。そこでたまたま漢蘭の眼科を修めた杉田立卿(1786〜1845)がプレンク眼科書の翻訳を父杉田玄白より命ぜられ,この「泰西眼科全書」を全面増訂した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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