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文献概要
連載 眼の組織・病理アトラス・40
網膜芽細胞腫に対する光化学療法
著者: 大西克尚1 猪俣孟1
所属機関: 1九州大学
ページ範囲:P.116 - P.117
文献購入ページに移動 両側性の網膜芽細胞腫患者では患児の眼球を片眼でも残し,視力を保存しようとする努力がなされている。この眼球保存療法としては,放射線療法,光凝固療法,冷凍凝固療法,化学療法と免疫療法があるが,どれも一長一短である。最近,ヘマトポルフィリン誘導体を用いた光化学療法が悪性腫瘍の治療に行われ,網膜芽細胞腫にも応用されている。
この光化学療法はヘマトポルフィリン誘導体を0.5mg/kg静脈注射し,その3日後に腫瘍にたいしてアルゴンレーザーを直径2mm,200mWで10分間連続照射して行う。腫瘍の直径が4乳頭径以下の症例では本療法のみで治癒させることができる(図1,2)。
この光化学療法はヘマトポルフィリン誘導体を0.5mg/kg静脈注射し,その3日後に腫瘍にたいしてアルゴンレーザーを直径2mm,200mWで10分間連続照射して行う。腫瘍の直径が4乳頭径以下の症例では本療法のみで治癒させることができる(図1,2)。
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