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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻2号

1990年02月発行

文献概要

臨床報告

緑内障と白内障同時手術の成績

著者: 竹内正光1 山岸和矢1 武市吉人1 山根淳志1 西川睦彦1 三木弘彦1

所属機関: 1関西医科大学眼科学教室

ページ範囲:P.125 - P.129

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 最近2年間に,27例35眼の原発開放隅角緑内障,あるいは落屑症候群を伴う開放隅角緑内障のある老人性白内障に対し,トラベクロトミーと白内障の同時手術を行った。その内,6カ月以上経過観察を行えた15例22眼について調査した。白内障手術を嚢外法で行った13眼では,9眼(69%)が無投薬で眼圧コントロール良好であり,4眼(31%)がコントロールに点眼治療の追加を必要とした。白内障手術を嚢内法を行った9眼では,3眼(33%)が無投薬で眼圧コントロール良好であり,6眼(67%)がコントロールに点眼治療の追加を必要とした。術後視力は,緑内障性視神経萎縮の強かった1例を除いて全例で改善が得られた。特別な合併症の発生はなかった。この同時手術は,安全かつ有効で,開放隅角緑内障と老人性白内障を合併した症例には考慮されてよい手術と思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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