icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻2号

1990年02月発行

文献概要

臨床報告

慢性緑内障眼における羞明に関する検討

著者: 星野峰子1 溝上國義2

所属機関: 1兵庫県立成人病センター 2神戸大学医学部眼科

ページ範囲:P.145 - P.147

文献購入ページに移動
 視神経疾患では,高輝度下における視力低下,いわゆる羞明を訴えるとされている。近年,緑内障において初期より中心視機能障害が存在する事が示唆されている。我々は,中期までの緑内障眼における高輝度下での視機能障害を検討した。
 対象は,前眼部と中間透光体に混濁のない,年齢15〜58歳,矯正視力1.0以上,視野湖崎分類Ⅰb期〜Ⅲb期までの慢性緑内障眼41例70眼である。グレアテスターによる検査を施行し,グレア難視2.5%の視標が見えるか見えないかの2群に分類し,視野ステージと,オクトパス自動視野計による傍中心6度での感度低下との相関を調べた。
 その結果,グレア視力障害は傍中心での緑内障暗点と相関していた。緑内障初期の段階からグレア視力に影響を及ぼす中心部視神経障害の存在が示唆された。グレアテスターは緑内障初期暗点診断に有用である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?