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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻2号

1990年02月発行

文献概要

臨床報告

緑内障様視神経乳頭変化をきたした頭蓋内病変の2例

著者: 小泉公仁子1 鈴木康之1 新家真1 山上淳吉2

所属機関: 1東京大学医学部眼科 2東京都老人医療センター眼科

ページ範囲:P.149 - P.154

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 過去22か月間に低眼圧緑内障様の所見を呈する58症例を経験した。男子34例,女子24例であり,年齢は55.9±11.5歳であった。これら症例は,眼圧は24時間眼圧変動を含めて正常範囲にあり,隅角は開放性で,他に眼疾患がなかった。これら全例にCTスキャン,頭部X線検査,副鼻腔X線検査と耳鼻科的検査を行った。このうち70歳男子にトルコ鞍拡大が発見され,原発性emptysellaと診断され,63歳女子に右内頸動脈に動脈瘤が発見された。この2例とも,低眼圧緑内障類似の眼所見は両眼性であった。低眼圧緑内障では,隠れた頭蓋内病変の可能性に留意する必要があると結論される。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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