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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻3号

1990年03月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(1)1989年10月 名古屋 学会原著

網膜中心静脈閉塞発症後の網膜機能の回復

著者: 坂上欧12 勝海修2 広瀬竜夫2

所属機関: 1京都大学医学部眼科 2

ページ範囲:P.261 - P.263

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 我々は網膜中心静脈閉塞(CRVO)発症後4年間にわたる経過観察中,合計8回網膜電図(ERG) を記録した。ERG は発症後1か月はsupernormal responseを示し,3か月ではnega-tive (−) responseを示したが,その後,徐々に回復しほぼ正常に達した。一連の ERG 記録はCRVO後の網膜循環障害による網膜機能の変化をよく示し,ERGは網膜循環障害の網膜機能の評価に有効であった。また,一般に予後が悪いと考えられているnegative ERGを示した重度の出血型CRVOでも可逆性の網膜機能の回復があり得ることが示唆された。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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