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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻3号

1990年03月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(1)1989年10月 名古屋 学会原著

老人性円板状黄斑変性症の脈絡膜新生血管板の臨床的特徴について

著者: 萩田勝彦1 高橋信仁1 江川知子1 湯沢美都子1 松井瑞夫1

所属機関: 1日本大学医学部眼科学教室

ページ範囲:P.279 - P.282

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 老人性円板状黄斑変性症132例,161眼の黄斑所見,脈絡膜新生血管板の中心窩からの距離及び大きさについて検討した。
 黄斑所見は,初期病巣が37%,典型病巣が49%,瘢痕期が14%であった。中心窩からの距離は,1乳頭径以内のものが83%であった。大きさは,0.5乳頭径未満のものが43%であった。複数の新生血管板を有するものが17%あった。光凝固を施行した眼では,初期病巣及び新生血管板が中心窩から離れているものが多かった。しかし,新生血管板の大きさは光凝固施行の有無に影響していなかった。典型病巣では新生血管板がすでに黄斑部無血管領域におよんでいるものが40%,初期病巣でも29%あった。以上のことから,現状では,早期発見・治療が行えているとはいえず,早期発見の努力とともに,新生血管板が黄斑部無血管領域に及んでいる症例に対する効果的な治療法の検討が重要であると考えられた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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