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特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋 学会原著
家族性滲出性硝子体網膜症(FEVR)の治療経験
著者: 伊崎祐介1 林英之1 大島健司1
所属機関: 1福岡大学医学部眼科
ページ範囲:P.421 - P.424
文献購入ページに移動若年期より網膜周辺部に血管瘤,Snowflake様の白斑がみられる滲出性変化の強い症例8眼はすべてその病像が進行し,4眼(50%)が牽引性網膜剥離へ進行した。
牽引性網膜剥離へ進行した症例3眼に硝子体手術を行い2眼は網膜復位を得たが,その際,術後に網膜または虹彩における血管新生を2眼に発症した。
この様な病像の進行を予防するためには無血管帯ならびにその境界部にかけて光凝固を行うことが有効であると思われた。
滲出性変化の強いFEVR (重症型)は若年期に病像が急激に進行する可能性があるため,充分な経過観察が必要である。
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