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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋 学会原著

眼窩内木片異物の検討—そのCT像と手術所見

著者: 八子恵子1 鈴木美佐子1 佐々木聡1 中村泰久2

所属機関: 1福島県立医科大学眼科学講座 2聖隷浜松病院眼形成眼窩外科

ページ範囲:P.439 - P.441

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 眼窩内木片異物の3症例についてCT像を検討したところ,異物のCT像はいずれでも受傷直後はlow densityを呈していたが,後に施行したCTではhigh densityを呈していた。これは木片異物に特徴的なCT所見である。異物摘出に際してはCT所見から異物の位置に関する重要な情報が得られた。
 異物摘出には手術用顕微鏡を使用すべきであるが,異物が眼窩深部に達している場合には,眼窩縁の骨を一時的に摘除することも広い術野を得るために必要かつ有効な手段となる。木片は生体内で次第に細分化されるため,特に長期間放置された症例では,異物の取り残しを防ぐ意味で,異物をその周囲の肉芽組織と一塊として摘出することが望ましい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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