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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻4号

1990年04月発行

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋

学会原著

硝子体切除後の白内障手術45眼の検討

著者: 出田秀尚1 長崎比呂志1 上村昭典2 森田博之1 伊藤久太朗1 米本淳一1

所属機関: 1出田眼科病院 2鹿児島大学医学部眼科

ページ範囲:P.469 - P.471

文献概要

 1984年から1988年までの間に,硝子体手術既往眼の白内障手術を45眼に行った。ECCEを行ったものが10眼と,ICCEが35眼であった。ECCEを行った際に後房レンズを4眼に挿入した。ICCEの際に,網膜復位のためにシリコンオイルを注入したものが13眼あり,逆にシリコンオイルを除去したものが6眼あった。術中に破嚢が8眼,核落下が4眼に起こった。ECCEの場合の問題点は,切嚢に際し水晶体が動き易いこと,核娩出に際し核落下が起こり易いこと,皮質吸引に際し破嚢が起こり易いことであった。ICCEの場合は,冷凍ペンシルの使用が困難で,破嚢核落下が起こり易かった。この間題に対処するため,硝子体灌流装置を取り付けて,手術を行うと良いこと,また灌流装置により術中の合併症に速やかに対処出来るばかりか,同時に術前合併症としての網膜の問題にも対処出来ることを述べた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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