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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋 学会原著

白内障術後の色覚補正用着色レンズの検討

著者: 工藤仁1 萩原早1 斉木貴美1 浜野薫1 小原ふく子1 花房晶1 太田安雄1

所属機関: 1東京医科大学眼科

ページ範囲:P.473 - P.475

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 白内障術後の羞明感や色視症を改善するために,黄色色素を添加した眼内レンズの作製を目的として,予備実験を行った。すなわち,黄色色素を添加した検眼レンズを装用し,眼内レンズ挿入眼に対し各種色覚検査を行い,黄色色素の添加濃度について検討した。
 実験の結果,50歳代とほぼ同程度の着色の検眼レンズ装用時には,検眼レンズ非装用時に比べて色覚が正常化したものが多く見られた。着色濃度が50歳代とほぼ同程度のものでは,色覚に異常をきたしたものはなかったが,濃度が増すと異常をきたすものがあった。
 今回の実験結果より,白内障術後の色覚補正用検眼レンズの濃度は,50歳代に相当する程度の濃度が適当であると思われた。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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