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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋 学会原著

眼内レンズ挿入眼の後嚢混濁の定量的解析

著者: 吉田紳一郎1 佐藤紀之1 小原喜隆1

所属機関: 1獨協医大越谷病院眼科

ページ範囲:P.477 - P.479

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 眼内レンズ(IOL)の形状が後嚢混濁の発生にどのように関与するかについて形態的に観察した。観察方法は,Convex-plano type IOL (前面凸)30眼とPlano-convex type IOL (後面凸)30眼について後嚢混濁の程度と部位,視力と%glare disabilityの関係,後嚢混濁の形態である。
 その結果IOLの光学部の形状によって,P-CIOL の後嚢混濁面積は術後経日的に増加したがConvex-plano type IOLに比較し軽度であり,後嚢混濁部位は中心部に多かった。C-P IOLの%glare disabilityは術後1か月で上昇しはじめ,術後3か月で顕著となった。
 後嚢混濁の予防には水晶体上皮細胞をできるだけ除去することが重要であるが,上皮細胞の増殖を防ぐためのIOLの形状の工夫が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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