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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

特集 第43回日本臨床眼科学会講演集(2)1989年10月 名古屋 学術展示

白内障手術後角膜の形状解析(第1報)

著者: 池沢暁子1 宮田和典1 清水公也1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院眼科

ページ範囲:P.498 - P.499

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 緒言 白内障術後の角膜乱視は術直後に縫合による直乱視が生じ,その後,倒乱視化する事が知られている1)。しかしその経時的変化の観察はkeratometer等を使用した角膜中央部の解析にとどまっている。角膜は中央に比較して周辺はややflat化している非球面であり,また12時部で切開縫合を行う場合,角膜の局所の屈折力は対称的に変化するとは考えにくい。今回Photokeratoscope(PKS-1000®サンコンタクトレンズ社)により撮影した写真をPhotokerato analyser(PKA-1000®NIDEK社,以後PKAと略す)で解析することによって,術後の局所的な角膜形状の経時的変化を検討したので報告する。
 対象および方法 対象は7mmの強角膜切開創より超音波乳化吸引術+眼内レンズ移植を行った10例で,平均年齢は66.8±8.5歳,術前角膜乱視度が1D以内で斜乱視のない症例を選んだ。強角膜切開は外科的輪部12時部を中心に4面切開法で行い,超音波乳化吸引術後PMMA後房レンズを移植した。縫合は10-0ナイロン糸によるshoelace sutureを行った。角膜乱視は術前,術後7日,1,3,6か月にautokeratometer(RK-1®Canon社)により角膜中央部直径2mmの屈折力を測定し水平方向(K1),垂直方向(K2)の術前値からの変化量を検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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