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文献詳細

雑誌文献

臨床眼科44巻4号

1990年04月発行

文献概要

臨床報告

後部強膜炎を合併した原田病の1例

著者: 道又律子1 長尾完1 湯沢美都子1 松井瑞夫1

所属機関: 1駿河台日本大学病院眼科

ページ範囲:P.539 - P.542

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 頭痛,眼痛,両眼の球結膜充血と視力低下子発症後8日目に受診した53歳女子を,両眼の後部強膜炎を併発した原田病と診断した。両眼の後極部に漿液性網膜剥離があり,周辺眼底には脈絡膜剥離があった。螢光眼底造影で原田病特有の多数の過螢光点がみられた。造影CT検査で眼球後壁の肥厚,超音波検査で眼窩組織が眼球後壁から分離した像が観察された。矯正視力は右0.2,左0.8であった。プレドニソロン全身投与により,症状が改善し,網膜剥離は消失し,視力も回復した。原田病では後部強膜炎の併発に注意が必要である。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1308

印刷版ISSN:0370-5579

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