文献詳細
臨床報告
文献概要
頭痛,眼痛,両眼の球結膜充血と視力低下子発症後8日目に受診した53歳女子を,両眼の後部強膜炎を併発した原田病と診断した。両眼の後極部に漿液性網膜剥離があり,周辺眼底には脈絡膜剥離があった。螢光眼底造影で原田病特有の多数の過螢光点がみられた。造影CT検査で眼球後壁の肥厚,超音波検査で眼窩組織が眼球後壁から分離した像が観察された。矯正視力は右0.2,左0.8であった。プレドニソロン全身投与により,症状が改善し,網膜剥離は消失し,視力も回復した。原田病では後部強膜炎の併発に注意が必要である。
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